また会う日まで その2 【北に向かって】

テンジロウです。

 

↓↓↓以前こんな記事を上げた↓↓↓ 

tenjirou8989.hatenablog.com

 

俺が中学3年の時に隣の部屋に飾ってあったはずの日本人形が枕元に立った事があった。

夢だったのか現実だったのか、はたまた俺の記憶違いなのかは分からない。

↑↑↑詳しくは上の過去記事を読んでほしい。↑↑↑

 

 

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記事を上げた数日後、真相を確かめるべく俺は親父に会いに行った。

オカンは16年前にこの世を去っていて、現在親父はマンションで一人暮らし。

齢81歳、耳が少し遠い事以外はバリバリ元気な親父だ。

同居も考えた事があるが、どうも一人の方が気楽なようである。

 

そんな親父に俺は聞いてみた。

「なあ親父?昔市営住宅に住んでいた時、六畳の部屋に日本人形が飾ってあったよな?」

 すると親父はしばし考えて

「あぁ五月人形な、それならこないだ弟が持っていったぞ」

「いや違う、五月人形じゃなくて日本人形、ガラスケースに入れて飾ってあっただろ?」

「いや知らん」

え?知らん?

「覚えとらん?」

「覚えとらんな、そんなのあったかな?ちょっと探してみるか、それが欲しいのか?」

「いや、欲しいわけではないけどな」

俺の記憶違いなのか。

そもそもウチに有りはしなかった日本人形が、あの夜枕元に立っていたのか。

はたまた全て夢だったのか。

「そんなのあったかなあ?」

と親父も探してくれたが見つからなかった。

オカンが生きていれば知っていたかもしれないが、もう聞く術はない。

 

次に俺は弟に電話をしてみた。

「あーもしもし、昔市営住宅に日本人形が飾ってあったの覚えてるか?」

「日本人形?そんなのあったか?」

え?これはますます訳が分からなくなってきたぞ。

弟も知らない?どういう事だ?と思っていると

「あーそういえば、言われてみるとあったような気がするな、小さい箱に入ってたかな?」

「そうそう!やっぱりあったよな?」

「あんまり覚えてないけど、あったような気がするわ」

やはり日本人形はあったようだ。

そして弟も引っ越してからは、その日本人形を見ていないと言う。

弟曰くオカンが引っ越しの際に誰かに譲り渡したか、処分したのではないかとの事だった。

多分あの日本人形はオカンの物だったのではないかと。

 

そういう事か。 

しかし親父は覚えていないと言っているし、もうオカンに確認する術も無い。

本当の所は全くもって謎である。

 

仮に弟の推測が真実だとするとオカンから別れを告げられた日本人形は、俺に別れを言いに枕元に来てくれたのかもしれない。

それとも日本人形は自分から何処かに旅立って行ったのだろうか。

あの夜、日本人形は俺の枕元に立って何を想い、北の方角をじっと見つめていたのだろう。

俺達兄弟の成長を十数年に渡り見守っていてくれた日本人形。

今もどこかで子供達の成長を見守っているのかもしれない。