「マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 圧縮 [完全版]」
という小説を今さらながら読みました。
長ったらしいタイトルになっていますが、元々「マルドゥック・スクランブル」という小説だったものを3部に分割して、さらに加筆修正し[完全版]にしたものという感じです。
私が今回読んだのは第1部にあたるということですね。
マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 圧縮 [完全版]
読んだ感想なのですが、控え目に言って超絶面白かったです。
結構以前に発表されていて、マルドゥックシリーズ的な感じでも多く出版されているようですが、私は今までまったく読んだことがありませんでした。
それで今回、なんとな~く手に取ってみたのですが・・・
こんなに夢中になって小説を読んだのは久しぶりでした。
ジャンルは簡単にいうとSFなのですが、とにかく生々しい。
人間の感情、思考が鮮烈に描かれています。
炎、熱、爆煙、轟音、銃弾、飛び散る破片、血の匂い、冷たさ、恐怖、喜び、歪み、悲しみ、愛。
小説という文章を読んでいるのですが、まるで映像を見ているような臨場感に冒頭から最終ページまで浸ることができます。
賭博師「シェル」の奸計によって爆炎に包まれた15歳の娼婦「ルーン・バロット」は
委任事件担当官である「ドクター・イースター」とネズミの「ウフコック」に瀕死の状態で助け出されます。
法的に禁止された科学技術の使用を許可される「スクランブルー09」という緊急法令を使い甦ったバロットはシェルを追うことに。
バロットは、あらゆる武器に変化(ターン)できるウフコックをパートナーとして戦うことを決意します。
しかし、そこに現れたのは相手側の委任事件担当官「ディムズデイル=ボイルド」。
彼はかつて兵器としてのウフコックを濫用した男でした。
ボイルドの雇った「仕事屋」がバロットを狙う。
といったストーリーです。
激熱でスピード感のある物語。
中二病がよろこぶ世界観。
だけど多分、中二では理解できないところが多く、内容はかなり深いです。
後にシリーズ化されたり「完全版」のように加筆修正されるなど、作者の作品に対する強い想いを感じます。
かなり読者を選ぶ作品ではあると思いますが、一読の価値はあると思います。
興味のある方は是非読んでみてください。
マルドゥックスクランブルはコミカライズされたりアニメ映画化もされているようなので、そちらもまた観てみたいと思っています。
それでは私はこれから第2部の「マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion-燃焼[完全版]」を楽しみます。
超たのしみです。
マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 圧縮 [完全版]
マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 燃焼 [完全版]
マルドゥック・スクランブル The 3rd EXhaust 排気 [完全版]