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長女の高校受験・迷子になって間に合わなかった結果 ① ~序~

テンジロウです。

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2019年3月11日は俺にとって忘れられない日になった。

いや、俺だけでは無い、妻と長女にとっても忘れられない日となっただろう。
 

この日は愛知県立高等学校Bグルーブの入学試験日。

俺の長女もこの入学試験に臨む受験生である。

 

自宅から学校までは、電車・バス・徒歩で締めて1時間弱、途中[乗り換えの駅]を経由する。

8時30分までに高校の教室に入室の事。

試験開始は9時00分。

 

長女はその日、妻が最寄りの駅まで車で送るとの事で朝6時30分ごろ家を出た。

順調よく行けば7時30分ごろ学校に着く計算だ、遅くとも8時までには着くだろう。

俺「がんばれよ長女」

長女「うるさい」

と応援しておいた。

 

気怠い月曜日の朝、俺も職場に出勤し「しょうがねえ、やるか」 と思っていた9時6分、俺の携帯が鳴った。

着信は見覚えのない電話番号からであったが、局番はどうも自宅付近。

いつもなら知らない番号からの電話には出ない俺であったが、何故かこの時は出なければいけないような気がした。

 

俺「はい、もしもし」

 

電話の相手「テンジロウさんの携帯でよろしいでしょうか」

 

俺「はい、そうです」

 

電話の相手「私、中学校で長女さんの担任をさせていただいてますタンニンと申します。」

 

俺「あっいつもお世話になってます」

 

電話は長女の中学校の担任のタンニン先生からであった。

学校からの電話が良い電話なわけがない。俺の心臓がトクンと一瞬跳ねた。

 

タンニン先生「奥様に電話させていただいたのですが出られないので、お父様に電話させていただきました」

 

妻は今の時間まだ通勤中、電車の中で出られなかったのだろう。

 

俺「そうですか、すみません」

 

タンニン先生「あの今、高校から連絡が ありまして、長女さんがまだ来ていないと」

 

「は・はい・・・?」

 

タンニン先生「今日、長女さんは高校受験にいかれましたか?」

 

俺「ええ?朝6時半ごろに妻が駅まで送っていきました」

 

タンニン先生「そうですか、うちの中学校からも先生方が探しに出ていますのでお父様も探してみてください」

 

俺「わかりました、探してみます、失礼します」

 

は?なんで?

どこに行った?我が娘よ。

とりあえず連絡を・・・と思ったが、今日長女は携帯を持っていっていない。

当たり前かもしれないが、「携帯持ち込み禁止」といわれたら真面目な長女は絶対に持っていかない。

次女なら隠し持っていっちゃう可能性大であるが、長女は持っていかない。

すなわち容易には連絡がとれない。

とりあえず妻に「長女が高校に来ていないらしい」とLINEを送信しておいた。

 

どうなってんだ? 

 

バックれたか?

可能性が無くはないが、うーん、多分ない。

 

誘拐?

こんな白昼堂々?人だらけの所で?うーん。

 

事故?

それなら制服着てるし生徒手帳もってるし、身元は分かるはずなので、もし事故なら中学校にでも連絡があるはずだ。

これも考えにくい。

 

迷子?

ん?迷子?これだ、多分迷子だ。

[大型駐車場に車止めたら迷う率90%以上]の俺に似て、長女も方向音痴だからなw

 

そんなことを考えていたら妻から電話が。

 

妻「どうしよ、どうしよ、どうしよ、どうしよ、ねえどうしたらいい?ねえ、ねえ」 

 

俺に架けてくる前にタンニン先生と話をしたらしく、妻、痛恨のパニック状態。

 

俺「とりあえず分からないから高校の方に向かってみるわ」

 

妻「 9時半までに入室させてくださいって言われた」

 

俺「そうなの?」

 

時計を見ると現在9時15分。

俺の職場から高校まで少なくとも30分はかかる。

 

これ、あかんやつやん。

あらためて実感。

どうすればいいんだ?これ、マジで。

また誰かに「[マジで]とか言う奴は信用できない」って言われても、これはマジであかんやつだ、マジでマジでマジで。

 

俺「とりあえず、高校の方に行ってみる」

 

妻「私もとりあえず[乗り換えの駅]に向かう」

 

軽いパニックの俺は、職場を飛び出した。

 

つづく

 

 

 

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