テンジロウです。
車で走っていたら初めて見かけました。
トヨタの「シャア専用オーリス」
ネットの情報などで存在は知っていましたが、公道を走っている実物は初めてみました。
何か良い事ありそうな気がするなぁ。
私は、はっきり言って「ガンダム」の登場人物では「シャア・アズナブル」が一番好きです。
アニメ「機動戦士ガンダム」に登場する赤い彗星のシャアです。
私が少年時代に観ていたシャアは強くカッコいい無敵のエースパイロットでした。
でも今、大人になって観ると、あのカッコいいシャアも悩み、苦しみ、迷い、不安で、そんな情けない自分と葛藤したりして、あぁ人間だなぁと感じます。
誰よりも世の中の事を考えている余り、世の中に絶望してしまって反乱をおこしたり。
その反乱も、実は中々起ち上がろうとしないライバル「アムロ・レイ」への当て付けだったり。
アムロへの優越感を感じたいという超個人的な理由が「シャアの反乱」なのかなと感じざる負えないところもあり。
しかしアムロ達に自分の暴走を止めてもらいたい想いもあり。
そんな人間臭い人なのではないかなと思います。
シャア・アズナブルの生き様とはどんなものだったのか。
何を想い、激動の時代を駆け抜けたのか。
ガンダムを全く知らない人にでもシャアがどんな人物か分かり易く。
時系列に沿って作品ごとに語ってみました。
- 1.「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の時代のシャア
- 2.「機動戦士ガンダム」の時代のシャア
- 3.「機動戦士Zガンダム」の時代のシャア
- 4.「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の時代のシャア
- 最後に
1.「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」の時代のシャア
本名は「キャスバル・レム・ダイクン」。
キャスバルは宇宙国家「ジオン共和国」の指導者であった「ジオン・ズム・ダイクン」の息子なのですが、志半ばで父ジオンが亡くなってしまいます。
そのことからキャスバルは国を追われる事となります。
しばらくして母「アストライア・トア・ダイクン」も亡くなりました。
父ジオンの死後、ジオン共和国は「ジオン公国」と名を変え、そこに君臨したのはジオンの側近であった「ザビ家」でした。
その頃「エドワウ・マス」として生きていたキャスバルは「お父上のジオンを殺したのはザビ家」と教えられザビ家への復讐を誓います。
「シャア・アズナブル」と名を変え、ザビ家に近づく為にジオン公国軍の士官となりました。
その後、ジオン公国と「地球連邦政府」の戦争が勃発。
この戦争でシャアはエースパイロットとして功績を上げ出世していき、人々から畏怖の念を込めて「赤い彗星のシャア」とよばれるようになります。
2.「機動戦士ガンダム」の時代のシャア
シャアは戦場でザビ家の四男「ガルマ・ザビ」を謀殺し、復讐の一端を果たすことに成功します。
ですが、いざ復讐を実行してみてもシャアは「虚しかった」だけだったそうです。
この時シャアの視線は復讐よりも、宇宙に進出した人の革新である「ニュータイプ」に向けられていました。
このニュータイプ こそ、かつて父ジオンが提唱した「人と人とが誤解無く分かり合えるようになった人類」という概念でした。
既にシャアは最強のニュータイプ「ララァ・スン」を自身の部下としていました。
シャアにとってララァはそれ以上にかけがえのない女性にもなっていました。
そして地球連邦軍のガンダムのパイロット、アムロ・レイもまた最強のニュータイプであり、シャアの終生のライバルとなります。
シャア、アムロ、ララァの出会いが幸だったのか不幸だったのかは分かりません。
ララァはシャアに出会うよりも後に出会ってしまったアムロに惹かれていき、またアムロもララァに惹かれていきました。
ニュータイプ同士の共鳴でした。
その共鳴にシャアは嫉妬して二人の間に割って入るのでした。
そして悲劇がおきました。
シャアを庇ったララァをアムロが誤って殺してしまったのです。
シャアとアムロに取り返しのつかない心の傷と確執が生まれる事となりました。
3.「機動戦士Zガンダム」の時代のシャア
地球連邦政府の勝利で終戦を迎えると、シャアは地球圏から一旦離れ、辺境の地「アクシズ」に身を寄せました。
その頃、地球圏の覇権国家である戦勝国の地球連邦の力は大きく増長しました。
ジオンの残党狩りを大義名分とした連邦軍のエリート部隊「ティターンズ」によって宇宙に住む人々「スペースノイド」の弾圧が行われたのです。
終戦から数年後、シャアは偵察名目で地球圏に帰還しました。
「クワトロ・バジーナ」と名を変え地球連邦軍の軍籍を獲得したシャアは、連邦軍内で組織された反地球連邦組織「エゥーゴ」に参加したのです。
シャアは地球連邦内部からの変革を望みました。
地球連邦の腐敗を取り除き、人類のニュータイプへの革新の道を模索しようとしたのです。
このシャアの理念にかつてのライバルであったアムロも賛同し共闘しました。
かつての敵が戦友となって共に戦ったのです。
しかしエゥーゴとティターンズによる内乱で地球連邦は立ち直れない程、疲弊しました。
そして地球連邦政府内部の腐敗を取り除く事も適いませんでした。
シャアが渇望した人類のニュータイプへの革新は成らなかったのです。
地球の人々はニュータイプを「戦争の道具」「危険分子」としてしか理解しませんでした。
地球圏の人々に絶望したシャアは地球連邦から離脱しました。
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4.「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の時代のシャア
数年後、遂にシャアは総帥として「ネオジオン」を組織し、地球連邦政府に対して武装決起しました。
内部からの変革が適わないのなら、人々の自主的な変革が適わないのなら、武力による変革を推し進めようとしたのです。
ネオジオンの計画は、隕石落としによる地球の寒冷化という恐るべきものでした。
シャアは、人が地球に住めなくなって全ての人が宇宙に上がれば「人が誤解無く分かり合える」ニュータイプへの変革が進むのでは無いかと考えたのではないかと思います。
ですが実は最強のニュータイプでありながら、只の一軍人として所謂「オールドタイプ」の道具として働く事に甘んじていたアムロ・レイに対するシャアの当て付けだったのでは、とも思っています。
人類の変革を急ぐシャアと人類の緩やかな変革を待つアムロ、二人は再び激突しました。
しかしシャアはネオジオンの優れた軍事技術(サイコフレーム)を、本人には気づかれない様にアムロ側に流していたのです。
これは何故でしょう。
純粋にライバルとして対等の力でアムロと戦いたかったのもあると思いますが、どこかでシャアはアムロに自分の愚行を止めてもらいたかったのでは。
アムロもシャアの計画を全力で阻止にむかいました。
結果シャアの計画は失敗に終わり、地球寒冷化は阻止されました。
それが人類の総意であるような演出もされています。
「ララァ・スンは私の母になってくれたかもしれなかった女性だ!」と最後にシャアはアムロに叫びます。
シャアが本当に欲しかったものは母親の愛だったのでしょうか・・・
この反乱によってシャアとアムロは消息不明となったのです。
最後に
ジオンの子に生まれた宿命に翻弄され、自分の力だけで強く生きていくしかなかったキャスバル・レム・ダイクン。
彼が生涯で心を許し甘える事ができ自分を癒してくれた相手は、母アストライアとララァだけだったのでは無いでしょうか。
だけど二人とも亡くなってしまいました。
シャアは、ジオンの子としての重圧に苛まれ、一人で悩み苦しみ、もがいた生涯だったのかもしれません。
そしてシャアには本当の意味で心を許せる友や仲間はいなかったように思います。
もしアムロがシャアの同志になっていたら、シャアの人生は大きく変わっていたかもしれません。
「似たもの同志は憎み合うという事さ」これはシャアの言葉ですが。
実はシャアとアムロこそ誰よりも分かり合えていたのかも知れません。
私が思うシャア・アズナブルはこんな人だと思っています。
大分走って書きましたけど、他にもシャアには中間管理職の悲哀なんかを感じる場面があったり、出資者の無理難題をこなしたり、上官を欺くしたたかさもあったり、優れた処世術もあり、やはり人間味が溢れているのです。
こんな人間シャアに魅力を感じてしまいます。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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